動画における目線の力 - 『愛されない恋人』
「おいすげーぞ久々のガッチガチの哀春香さんが来たぞ」ってことで話題になっているこの動画について。
春香 愛されない恋人 投稿者コメント
P名タグついていないので色々と憶測が飛び交ってるようですがまあそれはどうでもよいとして。*1動画の冒頭からすーーーーんごいスローでちょっとずつちょっとずつ振り向きの動作を撮っていって、最後の最後に加速して腕が横切って場面転換するわけじゃないですか。
ここね。序盤からのスーパースローにドキワクして見てたら、だいたいここでうひょー! っと快感に包まれるポイントだと思うんですが――しかしまあ僕の表現にはマジで情緒というもんが無いよな。こういう動画の話してると特に致命的じゃあるまいか――問題はその後。ジーっと画面のほうを向いてる春香さんが「ああ、私は愛されない恋人」って歌詞と一緒にちょっとずつ近づいてくるシーンの顔の角度が。
いや、直前の快感のままに口空けて見てたら、コメントで
「こっちを見てくれよ!」
「春香の視線の先にあるのは誰か」
ってのが流れてきまして。?? っと思ってよくよく眺めてみたら……
確かに微妙にこっち向いてない!
タイトル・歌詞・春香さんのシナリオを合わせて「ああそうか、モニタのこちら側を見てるんじゃないんだ」と気づかされるようになっている、と。すげえなこりゃ。
それで思い出したんですけど、以前tloPといずみのさんが「GAME」について色々と難しい話をしてまして。
この動画は徹底してアイドルの目線がこちらを向かない。例外はPと話しているシーンのみ。ターンして振り返る瞬間にこちらを見るかと思ったら、その期待をあざ笑うかのようにHMDが装着される。それがこの動画全体の印象に繋がってるのでは。
確かこんな感じ。*2横で聞いてた僕はぶっちゃけよおわからんかったんですけど、tloPはすごく興奮して「一つ謎が解けた。たぶん今後に活かせると思う。」って感じのことを言っていたと思う。
その話を聞いてるときはよくわかっていなかったのだけど、時間差で露骨にそういうことをやっている動画を見て、目線や角度のほんのちょっとの違いだけで人の心をかき乱す……そんなことが実際可能なものなんだなあと、改めて感心させられてしまいました。
動画って奥が深いなあ。