アイマスMADってバランスいいよね

↑のエントリの続き。コメント欄で色々とやりとりしてますけど、一人の作者の作風を巡ってこれだけ語れるんだからRidgerPはたいしたもんですよね。もはや萌えキャラじゃあるまいかという気がしてきた(笑)。
いや、もっとネタ方面が絡んだら最強なのになあっていう意見もわかります。僕も見てみたい。けど、僕の中にはあの徹底して硬派なノリが萌えるんじゃん! という思いもあるわけですよ。あるわけですよ! 二回言うな。


RidgerPの作品って初期の『神様のバースデイ』から順番に見ていくとどんどん一方向に純化していってる感じがするんですよね。最初の頃はどっち方面にもいけそうな感じだったけど、『春香覚醒カタルシス』あたりからはもう完全に我が道を突き進んでる感じ。頑固な職人道を極めるぜ! みたいな。あれはもう一つのスタイルとしてアリじゃないかなと。コメントでも指摘があったように、RidgerPにだって遊びの部分が全くないわけじゃないんですけど、なんか頑張ってふざけても真面目さがにじみ出ちゃうタイプってイメージがあるんですよ。萌え。


……えー、それはそれとして、ニコニコのアイマスMAD界隈って全体を俯瞰して見るとすっごくバランスいいんだよね。RidgerPを「一人の作者」として見るんじゃなく、「全体の中の一人」としてみてみるとどうか? そうすると座りがよく見えてきません?

わかむらPやえこPがドン引きレベル*1の仕事を披露して全体のレベルを引き上げていく。それを受けてしーなPがヒット作を生み出し、オンナスキーPはそれについて行きつつもたまに斜め上に突き抜けたりする。祭りがあればありすえが調子に乗って、ちんこうPが全体をメタに茶化してみせる。愚民は閣下に踏まれる。これらの役割は別にきっちり固まってるわけじゃなく、それぞれが入れ替わったりする。もちろん例に出した有名P以外がいきなり壁をぶち壊したり全然ベクトルの違うネタを投下したりすることも多い。そして桃月P、ゆめみPなどが全体を総括して世界は完成する。ああ素晴らしきかなアイマスMAD。

そんな中、黙々と一方向に純化し続けるRidgerPやナオキPがいるわけですよ。一人でネタだろうがガチだろうが手書きだろうがなんでもやってしまうオンナスキーPとかありすえPとかは確かにバランス感覚がいいけど、こういう愚直に我が道を行くタイプが存在することもむしろ全体のバランスとしてはいいんじゃないかなーって気がするのです。


本格的に発展しだした当初はですね、これだけ技術の発展速度が速いとどうしても派手なエフェクトに頼ったものがそのうち主流になっちゃうんだろうなあーと思ってたんですよね。技術がどんどん平均化されていけば、多様性という点ではどうしても収束していくだろうと。まあ僕はそういうのも嫌いじゃないし、それでも少数の個性派は残るだろうからしょうがないよねって思ってました。具体的には、RidgerP、わかむらPタイプに収束して、友Pみたいなタイプが少数残る感じかなと。
それが蓋を開けてみれば、収束するどころかむしろどんどん拡散していくんだもんなあ。ちんこうPが出現したのって、そんなふうに硬直することを拒む作者達の意志が具現化したと言えるのかも。
ここまで拡散すると、RidgerPみたいな一本芯が通ったことをず〜っとやり続けてる人ってむしろ貴重なんじゃないかな。


まあRidgerPが急に新境地に挑戦してネタ満載の作品作ったらそれはそれで大喜びするけどね! と長々と語っておいて最後にちゃぶ台を返す僕であった。

*1:えらい言われようだな