えこPの編集作業解説が恐ろしい

マスクはAE上で、やよいの輪郭をパスで手作業で1フレーム1フレーム抜いてます。全部で約3700フレーム程ありました。
これはかなりしんどかったですね。毎度そうなんですが、これも甘く見てました。かなり。
このマスク切りの作業だけで実に1ヶ月かかってしまいました。たまーにさぼって遊び行っちゃったりはしましたが、基本的に毎日作業して1ヶ月です。1日の作業時間は大体4〜6時間くらいでしょうか。


――えこP編集日記

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これはもうけっこう有名な話なんですが、えこPは元々映像関係の仕事をしていた人らしく、つまり元プロ(本人談)です。たしかにアイマスMADが現在ほど発展してないころからえこPは一人だけ次元の違う編集をしてたので、納得できる話ではある。
でも、「元プロ」って話聞いて「ああ、やっぱりプロの技術は凄いんだな」ってあっさり納得しちゃったらそれは大間違い。3700フレームを手作業で! 作業時間4〜6時間を一月! おいおいおい、それもう仕事じゃん! 技術のある人がさらに時間までかけるんだから、そりゃ、誰にも真似できないはずだよ。


「技術が凄い」とか「センスがいい」とか、そんな理屈はこの恐るべき作業時間の前には吹っ飛んでしまう。最新の日記で公開されている「シンデレラガール」の編集ノートの細かさといい、こんなもんプロだのアマチュアだの関係ありませんよ。
もちろんみんながみんなそんなに時間をかけているわけではありません。アイマスMADに新しい風を持ち込んだ「パーフェクトスター・パーフェクトスタイル」の作者コメント欄には「ダンスだけでなく口パクもあわせてます。製作時間はキャプに半日、編集に1日半といったところ。」というこれも驚異的なコメントが付いています。人気としてはこれも「ロケットガール」と互角のMAD。
時間がかかる作業を覚悟した上で実行してしまう根気、とてもそんな時間で作れるとは思えない加工をやりとげてしまうスピード、どちらも凡人にはとても真似のできるこっちゃありません。アイマスのMAD職人もだんだん化け物揃いになってきたなあ。


しかし、やっぱりえこPは最初からAE使いだったんですね。まだまだニコニコのMADはムービーメイカーでの編集が基本かとは思うんですが、最近のアイマスMADの急激なレベルアップを考えると、どうやらAE使いの比率が一気に上がってきた様子?
具体的にどういうツールかはMAD作ろうと思ったこともないので知らないんですが、静止画職人がプレミア→AEに一斉に乗り換えはじめた時代のレベルの上がりかたも恐ろしかったからなあ*1。同じことがニコニコのMAD界でも起こりつつあるのかも。

*1:ただ最低ラインが異様に上がった代わりに、ツールに振り回されすぎというか、ワンパターンのものが増えたっていう部分も無きにしもあらず。上手いけど個性の薄い静止画MADはみんな同じに見えてしまうという弊害が。特にFateソースのMADには顕著な気がします。