「Forest」と「CANNONBALL」のススメ

Forest

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CANNONBALL ~ねこねこマシン猛レース!~

CANNONBALL ~ねこねこマシン猛レース!~

DL販売ページ (アマゾンだとプレミア付いてます)

「Forest」 プレイ動画 〜夏至の夜の改賊〜 (ニコニコ動画)

 おぉ、なんと、こんなのあがってましたか。Forestはとんでもないゲームなんですが、口でその凄さを説明するのってかなり難しいんですよね。「イギリス童話を下敷きにした独特の衒学的な雰囲気のゲーム」ってだけじゃ何も説明していないに等しい。でもプレイ動画を5分も見ればどういうものか一発でわかります。いやあ、こりゃ便利。 
 
 マニア向けの典型のようなエロゲですが、これ見て興味持っちゃうような人はやっても後悔しないと思いますよ。全編こんな感じです。ミュージカル仕立ての演出はこの章だけですけど、他の章も実験的な演出のオンパレード。ボードゲームをモチーフにした章「ザ・ゲーム」とか好きだったなあ。もう分岐多すぎてゲームオーバーになりまくるんですよ。ゲーム後半になって何回もやり直して、ようやく詰んだことに気付いたりする理不尽さ。 
 
 まあ、当然のようにパッケージ版は一万円以上のプレミアがついてるので、買うならDL販売にしておきましょう。  
 でもホントのこというと、同じページでDL販売されてるものだと「Forest」よりも「CANNONBALL」のほうが僕は好きだったりする。ライアーソフトの常で、これもマニア向けには違いないんだけど、「Forest」に比べればずっと取っつきやすい内容。銀河をまたにかける壮大なレースを描いたスペースオペラです。後半のインフレっぷりが強烈で、スケールは大きければ大きいほどいいと思う人に強く薦めたいですね。
 魅力的なキャラクターがたくさんいるのもポイント。メーカーの紹介ページで何人かキャラを確認してこりゃたまらん! と思った人、その期待は裏切られない内容ですよ。
 例としてキャラ紹介からいくつか抜粋してみましょうか。

チーム・アルビオン:"女王陛下の"ジェームズ・スチーブンス
 ゴーグルをかぶった、白髪白髭の老練な乗り手。
 優れた洞察力の持ち主。暇さえあれば、紅茶を飲み、ミルクチョコレートをむさぼり食う。
 筋金入りの人種差別主義者。元大英帝国海軍中将。

http://www.liar.co.jp/02team.html

チーム・ラウンド:"聖杯の"ギャラハッド
 銀河に冠たる傭兵集団ラウンドに、先史文明の遺物「聖杯」をもたらした英雄騎士。
 隙のない、傲慢で狡猾な男。キング・アーサーより託されたマシン「カレドヴール」を駆り、
 フィリオの前に最大のライバルとして立ちはだかる。

http://www.liar.co.jp/10team.html

 どうです? これだけでどれだけカオスな内容かわかるでしょう。まあキャラがどいつもこいつも濃いわ濃いわ。こんなのが14チームぶんもいるんですよ。さらにそれぞれのチームに複数人のサブキャラ、チームとは関係ない登場キャラもたくさん。そいつらがそろいもそろってみんな濃い(笑)。ギャラハッドの「神よ! あなたは!〜」の絶叫とか、いまだに脳裏に染みついて離れないもんな。スチーブンスのほうは筋金入りの人種差別主義者って設定が強烈ですが、これで悪役じゃないってのがひねくれてます。主人公が「今時人種差別かよ!」みたいな感じで馬鹿にすると、ものすごく紳士的な態度で論理的に差別は必要であることをさとしてきたりする。 

 
 メーカー自体の命運を分けるほどの大作だったのに……実はこれ、パッケージ版発売当初はなんと「インストールが終わらない」という致命的なバグで悪い評判しか残さなかったという悲劇のゲームなんですよ。ちゃんとインストールさえ出来れば、中身は面白いゲームなのに! エピソード選択画面で魅力的なキャラ達のエピソードを自由に選んで色々なストーリーを楽しめる。見たいキャラが多すぎて迷うことうけあいです。まあ、肝心のレースゲーム部が果てしなく邪魔ですが、そこさえスルーすれば!