狂気は浪漫という人々へ

第一部は「メジャーな狂気・ヤンデレマンガ」全般について、第二部は「BL作品・エロゲー・参加者によるオススメ狂気・ヤンデレ作品」

おお、なんてシンパシーを感じる内容か。超混ざりたい。ネタにされてる作品ほとんど大好きです。未来日記を知らなかったのは不覚でしたが。*1

エンタメ系のフィクション作品に何を求めるかって、そりゃ日常に無いものを求めるわけですよ。そのために世界観をファンタジーやSFや時代劇にしたり、殺人事件起こしてみたり、キャラに異能力や特技を持たせてみたり、主人公の周りを美少女だらけにしてみたり(笑)、色々試されてきたわけです。

その中でも、人間の「狂気」を描くというのは、最も日常に近い部分に位置する非日常と言えます。こんな奴いるかよ! と表面では笑い飛ばしつつも、やっぱり世界観とかみたいに完全に日常と隔絶*2していることではないぶん、ドキドキするし面白いんだよね。なんせ人の心ですから。ある程度の年月生きていれば、全く理解のできない人間に出会ったことなんて一度や二度じゃすまないはずです。


僕が数々の地雷を踏みながらもいまだにエロゲをプレイしているのは、そういうキャラの出現率の高さも原因のひとつだったりするんですよね。エロゲって、エロにつなげやすいからか、狂ったキャラクターほんと多いんですよ。「雫」の瑠璃子、「君望」のマナマナ、「月姫」の琥珀さん、「CARNIVAL」のマナブ、リサ、「SWAN SONG」のクワガタ、柚香、「CROSS†CHANNEL」の太一他、「パルフェ」の里伽子、「シンフォニック=レイン*3」の主人公、エトセトラエトセトラ*4……。というか最終的に全員狂うとか実は最初から全員狂ってましたとかって作品もたくさんある。あと、作品内では狂ってるように描写されてなくても、客観的に見ると狂ってるとしか思えないキャラもたくさん。そういうメタ的な見方でいうと、Key作品のキャラクターなんて全員狂ってるようにしか見えない(笑)。そういうものが好物の人間にとって、これほど面白いジャンルはないと思います。エロなんて飾りですよ?*5

もちろん、フィクション作品の狂気というものはだいぶ誇張されたものですが、だからこそ安心して楽しめるんです。リアルすぎる狂気を描いたものほど一般受けからは遠くなるんじゃないかな。「SWAN SONG」とか狂っていく過程がリアルすぎて、人に薦めるのちょっと躊躇するもの。歴史的傑作だと信じて疑わないけど。


しかし、作品のスパイスとしてのちょっとした狂気に慣れてしまった人(僕とか)は、隠し味にひとつまみ程度では不満なのです。どこまでも掘り下げて欲しい。行くところまで行って欲しい。たとえそれで一般の人から眉をひそめられたとしても。そういうニーズに応えられる場の一つが、エロゲなのです。

*1:もう買ってきて読んだ。これは良いヤンデレ

*2:もちろんそういうものはそういうもので面白いんですが

*3:エロゲじゃねえ!

*4:車輪の国、向日葵の少女」のとっつぁん、「ひぐらし」のほぼ全員(笑)、「沙耶の唄」の主人公、「鬼哭街」の妹、「腐り姫」の妹、「鎖」の妹、「Hello,World.」の妹(妹狂い率高っ!)、「パンドラの夢」のラストの主人公、「デアボリカ」の主人公、「あやかしびと」の主人公、ドミニオンの人々、「天使のいない12月」のほぼヒロイン全員……いくらでも思いつくなあ。むしろ健全な精神のキャラのほうが珍しい気がしてきた。

*5:もちろん飾りも重要ですよ?