「ROOM NO.1301」のエロゲっぽさ
ROOM NO.1301―おとなりさんはアーティスティック!? (富士見ミステリー文庫)
- 作者: 新井輝,さっち
- 出版社/メーカー: 富士見書房
- 発売日: 2003/09
- メディア: 文庫
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前のエントリで「エロがある前提で薦められるストーリーであることがエロゲの大きな魅力のひとつである」と書きました。前々から思ってた「ROOM NO.1301」読んでて感じるエロゲっぽさって、そこが原因じゃないのかと思えてきました。
「ROOM NO」はかなり特殊な雰囲気の作品で、エロゲに似たような作品があるわけじゃないんですよ。作者自身はエロゲを一切プレイしたことが無いらしいし。エロさだけならもっとエロい小説も、漫画もある。でも読んでて果てしなくエロゲっぽく感じるんですよね。
なんでそう思うのか前から不思議だったんですが、エロゲっぽいというよりも、むしろ僕がエロゲにああいうものを求めていると言ったほうが正しかったんですね。エロシーン自体を魅力的に書けないのなら、「エロがある」という前提だけ作ってしまって、シーン自体はばっさり切ってしまうという潔さ。
エロシーンなんてやってるこただいたい同じなわけで、魅力的に書こうたってそりゃ難しいでしょう。それよりも日常のシーンでエロを散りばめてしまったほうがよっぽどエロい。実際そういう微エロ作品はたくさんありますが、「ROOM NO」は、寸止めじゃないのにシーン自体は徹底して描写しないところが新しいんですよね。
エロゲにも、ほんとに申し訳程度にエロシーン入れるだけってゲームは腐るほどあります。でも「ROOM NO」ほどそれを活用できているゲームは見たことがない。そういうゲームのエロシーンの必然性というものに疑問を持った方、たくさんいますよね? 「ROOM NO」のような、エロシーンのエロシーン以外での活用法は、一つの突破口じゃないかと思うのです。
誰かそういうゲーム作って!