敷居に住む人々

 さて、ここでは仮にその「名前のない集団」が生まれつつあると仮定して、それに名前を付けてみることにしよう。「オタク」と「非オタク」の境界線を意識しないということから、「ノーボーダー」というのはどうだろう?

「オタク」も「一般人」も死んだあとに。 - Something Orange

そのネーミングは微妙だと思うけど、記事の内容はとてもおもしろい。

 そもそも、ノーボーダーは趣味嗜好によって自分を規定することがないのだ。その文化をおもしろいと感じるうちはそれを楽しむが、そうでなくなったら(内心ざんねんに思いながら)そこから離れる。ノーボーダーにとって、文化とはそれだけのものだ。

 もちろん、ある文化に熱中するノーボーダーの態度が「オタク的」に見えることはあるだろう。しかし、ノーボーダーはその文化、その趣味に「意味」を見いださない。かれにとって、趣味とは「ただ好きなだけ」のものであって、じぶんを定義するための道具ではない。

「オタク」も「一般人」も死んだあとに。 - Something Orange

うんうん、わかるわかる。「文化とはそれだけのもの」って表現だとその文化に対する思い入れが無いようにも見えるけど、熱中するくらいだから思い入れはあるのね。ただ「自分は○○の人」と思わないだけで。
例えば僕はニコマスブロガーとして周りに扱われることが多いですが、僕自身はそうは思っていなかったりする。ニコニコ動画が好きで、そのなかでも特にニコマスに思い入れがあるのは事実だけれど、自分で自分のことをそう定義しようとは思わない。明日には漫画ブロガーと呼ばれているかもしれないし、そのうちガチムチブロガーと呼ばれることもあるかもしれない。いや、それは無いな。
本格的ラビットパニック‐ニコニコ動画(9)


他人にどう呼ばれるかは自分の活動次第で変わってくるだろうし、自らの行動の結果なのでそれに文句を言うつもりはあまり無いけれど、どう呼ばれようとそれに合わせるつもりもあんまり無い。そういうことですね。

てかエロゲーやる理由は面白いからですよ。他の趣味だってそう。特にそれ以外に理由はいらない。周りがそれを見て色々思うのはどうしようもないし、もしかしたら事実かもしれないけど、それでも僕自身はそれ以上の理由はいらないって思う。

Twitter / 敷居/まきがい

何かの代わりとか、悲しいよね。リア充じゃないからネットやるんだとか、オタクなんだとか、そういうのも悲しい。そんなのはさ、歯を食いしばって否定してやろうぜ! とか思うのさ。事実かどうかなんて後から付いてくるもんだ。

Twitter / 敷居/まきがい

前についったーでこんなこと呟いてたことがありますけど、このへんの感覚ですわな。
いや、だってさ、自分はニコマスブロガーだから海燕さんやいずみのさん*1さんやおばけ*2さんと付き合わないってのはつまらないでしょう。逆にはてなブロガーだからいつもラジオに呼んでるようなニコマス界隈の人とは付き合わないってのもつまらないしね。


ネットコミュニティ間にある程度の境界があるのは事実だけど、その両方に興味があるのなら、それを繋ぎ合わせる糊になりたい。僕は以前からそう考えています。ラジオやTwitterやオフ会で動画投稿者の人たちから聞いた濃い話はニコマスに詳しい人にしか通じないのか? いいえ、通じます。そんなのはやりかた次第だ。おばけさんから薦められてハマったするめいかやゲーム実況系の話題をニコマスPとすることもあるし、魔汁さんとシュタゲの話題をすることもある。
【アイドルマスター】Twilight Stage 1‐ニコニコ動画(9)
あるジャンルの深いところに潜っていくのは確かに楽しい。しかし、ジャンルとジャンルの境界で踊るのは、僕にとってはさらにスリリングで楽しいことなのです。


敷居の先住民は、そんな敷居の住人たちを応援しています。

*1:id:izumino

*2:id:lastline 最近この呼称がマイブーム。