『俺たちに翼はない』
 | 俺たちに翼はない -Limited Edition- Navel 2009-01-30 by G-Tools |
『それ散る』のライターさんの久方ぶりの新作ということで、飲み物を口に含むとたいへんなことになるようなゲームを期待してて、実際それは裏切られてないんだけど、どうやら物語全体で見てもかなりレベルアップしてそう。最初田中ロミオの『ＡＵＲＡ』っぽいネタかなと思ったらいつの間にか『池袋ウエストゲートパーク』になってその後はそれまでの伏線が効いてかなり大きな話になりそげ……という感じで、シーンごとの細切れの面白さだけではないです。
登場人物むちゃくちゃ多いのにそれぞれかなり上手いことキャラ立ってて。最初はネタキャラかと思ってた端役までちゃんと掘り下げにかかってるのには参りました。最初は書き割りのネタキャラに見えてた森里とかバニィＤとか、好いキャラになってくるんだよねえ。
個人的に男性キャラ、特に脇役の男を魅力的に描ける余裕のあるゲームは、だいたい名作って気がします。
ラストは酷くても絶対それまでは楽しませてくれるだろうからいいやーとか思っててごめんなさい……と、言うのはまだ早いかもしれないけど、まあこの調子ならそうそう酷いことにはならないんじゃないかなー。
