「ゲッダン」祭りの経緯を追ってみた


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先週からニコニコ動画で「ゲッダン」というタグのついた、手書きのキャラが直立しているサムネの動画が大流行しています。これは一体なに? ……かというと、まあ要するにいつものニコニコ動画らしい祭りなんですけど、こういう典型的な流れは久しぶりに見た気がして*1なにやらうれしくなっちゃったので、簡単に経緯を追っかけてまとめてみました。

基本形はみな同じ

今現在も強力なウイルスのように増殖し続けているこの動画郡の基本テンプレートは、ウインタースポーツCMでおなじみの広瀬香美の曲「promise(プロミス)」の一部分である「ゲッダン(Get down)! 揺れる廻る振れる切ない気持ち」というフレーズに合わせて様々なキャラクターが視認できないような速度でぐるぐる回り、踊り狂うというもの。

振り付けもかなりかっちりと決まっていて、無表情で直立した状態から唐突に動き始め、

「ゲッダン!」の直後に残像が残るような速度で高速で回転、

回る合間に腰を左右、前後に振り、

「ピタッ」*2っと止まってから妙なポーズを決めて、またぐるぐる回って最後に一番最初のポーズに戻って終わりって流れというか独眼Pと明音氏なにやってんの。

祭りになるまで

上記テンプレの元になっているのがこの八頭身が踊っている動画で、今回の流れがここまで広がったのはトレース元になるこの動画が出現したから。まあ要するにウマウマ祭りにおける「揺れない震源地」ポジションですね。


そして、そこからさらに遡るとニコニコ動画に一年以上前に投稿されていた*3二つの動画にたどり着きます。

64のソフト「007ゴールデンアイ」にはカセット半抜きのときのみ発生するキャラがぐるぐる回る有名なバグがあって、コレ自体は一年前どころの話じゃないくらい古いネタということらしい。*4一つめの動画はその再現動画。


二つ目がそれを見て「感動したので音楽にのせてみました」という動画で、ここではじめてあの曲が登場。あのカオスなバグ動画にゲッダンをのせてしまった時点で相当ぶっとんだセンスなわけですが、それが一年の時を経て手書きアニメの流行となって帰ってくるとはさすがに誰も予想できなかったのではないでしょうか。

この流れを受けて、上記三つの動画には「全ての元凶」、「全ての元凶の元凶」、「全ての元凶の元凶の元凶」というタグがそれぞれついています。


これはいままでの祭りほとんど全てに言えることなんですが、ニコニコの流行って新しいかどうかはあんまり関係無いんですよね。むしろ元ネタはどこか懐かしさを感じさせるものであることのほうが多い。ウマウマも元はぽぽたんだし、おっくせんまんなんかロックマンだし。
起爆地点となる動画が一つ二つ出現すれば、それがどんなに使い古されたものだろうが……いや、むしろ使い古されたものだからこそ広い範囲で爆発するのがニコニコ動画の祭りなのでしょう。


ちなみに、今回の祭りは八頭身動画が登場してすぐに本格的に爆発というわけではないらしく、11月3週の週間ニコニコランキング(通称ニコラン)で、少しずつ出現しはじめていた八頭身ゲッダンのトレース動画の一つが紹介されたところが本格的な起爆地点っぽいです。


動画内の「もっと評価されるべき」コーナーでピックアップされたら、動画単体どころかジャンル自体がとんでもない勢いで評価されちゃったという。この動画には「ゲッダン流行震源地」というタグがついています。

ニコニコチャート - ☆ゲッダン☆
八頭身ゲッダンのデータをニコチャートで見ると、起爆地点が露骨にわかっておもしろいっすね。

大百科の項目もネタ満載で面白いのであわせてどうぞー。

他お薦め動画


みんなで踊ってて楽しい。ののワさんまでいる。なにげに最近ののワさんあっちこっちのジャンルに侵食しててなんかうれしい。

雪歩の腰がとんでもないことに。これはひどい! ってこれくらわんPかよw

こういうのも釣り動画? 釣られて悔い無し。

*1:最近観測範囲狭まってるからあんまりアテになんないけど

*2:この効果音の「ピタッ」という文字すらテンプレの一部

*3:07.07.12投稿と07.07.24投稿

*4:横で見てた友人が中学生くらいの頃にゲーム雑誌で読んだとか言ってた