『くされ戦記』の魅力を全力で紹介してみるの巻
『くされ日記』というサイトをご存知だろうか?
ゲームの原画*1やCDジャケットなど多数手がけるフリーのイラストレーター明音(あかね)氏のサイトである。いやご存知も何もあなた……って感じだろうけど、まあまあ、ちょっとお付き合い頂きたい。
(ほとんどいないとは思うが)もし仮にこれを読んでいるアイマス好きでご存知でない方がいたとしたら、とりあえずいますぐサイトに飛んで公開されている4コマ漫画を見てほしい。
魅力的な絵柄のアイマスキャラと、それをデフォルメして作られた小さくってやたらとかわいいなぞの生物に、きっとノックアウトされるはず。
実はニコニコ動画でも動画化されたものが少し遅れて(※作者の明音氏の許可を得て)転載されているので、時間があるならそちらも見てみると面白い。少し動かしてみたり間をとってみたりと演出が追加されているので、ニコニコで動画漫画を見るのに慣れている人ならきっと楽しめると思う。
アイドルマスターでは「ファミソン8BIT☆アイドルマスターシリーズ」のジャケットイラストを担当している。
ニコニコではアイマス4コマの人で知られる。
明音とは (アカネとは) - ニコニコ大百科
ただしアイドルマスターオフィシャルサイトのアイマス4コマはぷろとん氏によるものであり、
明音氏のアイマス4コマとは個人サイトに掲載されているものを指す。
7月27日に発売された電撃マ王2008年9月号より、個人サイトにあげていたデフォルメキャラを使用した漫画『ぷちます!』が連載開始。
7月26日発売の「電撃「マ)王9月号」(アスキー・メディアワークス刊)より、バンダイナムコゲームスの『アイドルマスター』を題材にした4コマコミック「ぷちます!」の連載がスタート!
電撃「マ)王9月号で『アイマス』4コマ連載スタート! 壁紙をプレゼント!!
わりと自然な流れでアイマス公式CDのジャケットイラストの絵師に抜擢され、くされキャラによる四コマもつい最近電撃マ王にて『ぷちます!』というタイトルで商業連載が始まったそうな。まあ、あそこまで魅力的なものを提供すればそりゃあ声のひとつもかかるだろう。
そんなわけで、明音さんというのは定期的に再現系の強烈なMADを投稿するM@co.jP、『ちはやちゃん』『シビれさせたのは 誰?』のリヨさんあたりと並んで、ニコニコのアイマス系動画で最も露出の激しいイラストレーターさんの一人というわけです。プロ自重。*2
さて、ではなぜ明音さんについて長々と説明してきたかというと、今回取り上げるとあるiM@S架空戦記を語るなら避けては通れないから。
そう、『くされ戦記』。
えーとですね、正直言いますと、存在自体は知ってたしむちゃくちゃ人気あるのも知ってたけど、実は僕このシリーズ見てなかったんですよ。そのうち見ようそのうち見ようと思ってて結局見逃しっぱなしで……話数の溜まった架空戦記を後追いするのはかなり気力がいります。
そんなとき、僕が今やってるラジオ企画『敷居の部屋』の次回ゲストにくされ戦記の独眼Pを紹介してもらいまして、これはいい機会だとばかりに一気に視聴したんですね。んで、見てみたら、これがまあむちゃくちゃ面白い!
「えー、確かに明音さんの絵はかわいいけどそれを戦国時代に放り込むとかどうなの?」とか思いました?
甘い!(どの口が言うか)
僕も最初はちょっとそう思ったんだけど、ある程度見てしまえばそんなの関係無いっすよコレ。
では、ちょっとこの動画の面白いところをまとめて紹介してみましょうか。
テンポがいい・ノリが軽い
主人公である伊達政宗をはじめとして、登場するキャラクターのノリがどいつもこいつもめちゃくちゃ軽くて、そのうえ変態だらけ。歴史に名高いあの人やあの人が、登場したとたんにものすごい勢いでイメージ崩れていきます。政宗は料理好きのお父さんで、政宗パパは出てくるたびに部下や息子から砲撃される変態で、しげざねは無口でやさしい小動物好き。
重厚な物語を好む方は怒り出しちゃうんじゃないかってくらいのノリですけど、ニコニコ動画でくされキャラを中心に架空戦記やるならコレは完全に正解でしょう。ポンポンとテンポのいい掛け合いが続く動画を10本も見れば、いつの間にやら主要登場キャラはみんなキャラが立っているという。
設定が面白い
序盤はそんな感じでテンポよく進んでいくんですが、ある程度視聴者にお約束の空気が浸透したところで、だんだん大きな設定も見えてきます。
アイマスキャラを架空世界に放り込むにあたってどういう説明をつけるかってのは作品ごとに様々なアイデアが試されていまして、往きて返りし物語方式、豪快に説明無し!などなど色んなパターンがあるんですが、このくされ戦記では有名武将=アイマスキャラという設定を採用しています。
つまり、上杉謙信は○○で…武田信玄は○○で、という具合に、新しい武将が出てくるたびにわくわくできる。真は誰役かなあ? とか、いままで出た情報から推測するともしかしてあの武将は美希なんじゃ!? という楽しみ方が出来るんですね。
ちびキャラはどういう存在なのか、なぜアイドルが日本全国に散らばって武将をしているのかって点についても、徐々に明らかにしていく方針っぽい。
このへんの最初はノリで突き進み、空気の共有が完了したところでおもむろに設定や大きなストーリーが見えてくるってのはiM@S架空戦記の常套手段ですよね。アイマスキャラは少しずつ投入していき、序盤はむしろ武将のキャラ立てに力を入れるあたりといい、元祖閣下三国志からの伝統を感じます。
絵もどんどん追加
そしてもちろん明音さんの絵の魅力。これは問答無用。
最近はIm@S架空戦記のくされ戦記において、うp主の独眼Pにプレッシャーを与える量の絵を製造し続け独眼Pの胃に多大なダメージを与え続けている……らしい
明音とは (アカネとは) - ニコニコ大百科
大百科にも書かれている通り、明音さん転載の許可出すだけじゃ飽き足らず、途中から本気出して凄い勢いで追加の絵を提供しまくりはじめるんですよ。そりゃもう反則すぎるだろとw
アイコンの差分追加は言うに及ばず、気合の入ったイベントCGまでも投入されるし……
ぷちキャラはもちろんかわいいし和むし。ていうかかっかの「かっか!→もにゅにゅ→ヴぁ〜い」のコンボはかわいすぎると思うんだ!
強烈なOP・EDも付く
途中からOPも毎回付くようになるんですが、これがまたすごくておまけとかそういうレベル超えてます。「飛ばせないOP」というタグが付いてますが本当に飛ばせません。
しかもそのOPが頻繁に変わるんですよね。長編のアニメ番組かこれはと。
というか最新のOPだと普通にアニメしてますし。どこまで進化しまんねん。
最新数話になると、毎回EDもついてます。これも動きます。かっこいいOPに、かわいいED。隙がありませんね。
まとめ
ここまで見てきたとおり、『くされ戦記』はこれまでの架空戦記ものの王道をきっちり踏襲した手堅い作りの動画に、強烈な飛び道具を複数備えた作品といえます。
ある程度なれるとキャラクター同士の絡みをニヤニヤ眺めるだけで十分楽しめてしまうようになるので、どこか引っかかる部分があってつまづきさえしなければ、まず鉄板で楽しめる動画でしょう。12〜3分くらいがほんとに一瞬で過ぎてしまうようになりますよ。
「絵が駄目」とか「戦国時代+アイドルとかありえない」とか、そういう根本的なところで引っかかるのでないかぎり、最低限OPが付くところまではあきらめずに追うべし!
次回ラジオ告知
……というわけで、次回『敷居の部屋』のゲストは今回紹介しました独眼Pです。
- 放送日時:2008/11/9(日) 20:00〜21:00
- 放送URL:http://203.131.199.131:8050/sikii_room.m3u
- 実況掲示板:http://jbbs.livedoor.jp/radio/3081/
- ゲスト:独眼P
前回のくーくPに紹介されたときはまだ見れてなくてどうしようかと思いましたけど、一気に追いついて思いっきり楽しめた直後に話を聞けるってのはむしろかなり幸せといってもいいんじゃないでしょうか? 見たばっかりなので聞きたいことや話したいこともたくさんありますし、結果オーライ!
お楽しみに!