事件は現場で起きている。

 こんなふうになってはいけない。われわれは、プリンスの利益を脅かすことなく、プロとアマチュアの創造性を幅広く振興できるように著作権法を作ることができる。インターネット文化は利益と相反するに違いないとか、利益はインターネット文化を破壊するに違いないという見方を否定することも可能だ。だが、そのような将来を実現するのであれば、真の変化が必要だ。法律を変え、われわれも変わらなければならない。

[WSJ] デジタル時代、著作権法は変わるべき――レッシグ教授寄稿 (1/2) - ITmedia News

なかなか面白い記事でした。クリエイティブ・コモンズの提唱者であるローレンス・レッシグ教授が熱く語ってます。冷静に見れば笑い話にしかならないような出来事が笑い話にならないのが著作権周りの難しいところだよね。

 若者たちは禁止の時代に生きている。普通の行動に思えることが、どんどん違法になっていく時代だ。彼らはこうした創作活動は違法だと認識し、自分自身を「犯罪者」と見なしている。そんな考え方に慣れつつある。

 そんな認識は腐っている。法の支配という考えの腐敗だ。この腐敗の代価を考えれば、コンテンツ業界の損失など比ではない。

[WSJ] デジタル時代、著作権法は変わるべき――レッシグ教授寄稿 (2/2) - ITmedia News

全くその通りだと思うんですけど、このへんの考え方って二次創作、特に著作物をそのまま転用するMADやコラージュに適用すると、とたんに微妙になっちゃうのが困りもの。「迷惑かけてなけりゃいいじゃん」って理屈はそういうケースだと甘すぎて通らない。とはいえ、基本的には純粋なファン活動の延長で活動をしている人が自分自身を「犯罪者」と見なすってのはそれはそれで不健全すぎる。


著作権の未来」のような大きな話ももちろん重要なんですけど、現在ニコニコ動画等でライブで発展してる文化に関わってる当人たちにとっては、「今」どうすればいいのかが一番重要なんだよなあ。事件は現場で起きている。
とはいえ、「今どうすればいいのか」っつったって、法律の話のように具体的にこういう法律を作ればいいって話にはならないので、結局個人個人が当人の考えと現状をすり合わせながら様子見していくしかないんだけど。暗黙のルールくらいならできるけど、それも状況によって変化していくものですからねえ。