商品総額10万円相当の「読者への挑戦」付きミステリサウンドノベル


安楽椅子犯人
安楽椅子犯人の犯罪履歴
7/28から公開が開始されたミステリサウンドノベル『湖岸の盲点』。
刑事コロンボ』や『古畑任三郎』に代表される犯人視点の本格ミステリを描いたゲームだそうですが、「読者への挑戦」と称して推理の公募を行い「犯人の犯した4つのミス」を的確に指摘した人には総額十万円相当の商品を出すという、なかなか面白い試みをされています。フリーゲームでそれなりに費用のかかった商品を出しちゃうなんてのは僕は初めて聞きました。


まだDLしただけでプレイはしていないのですが……なんで今回記事にしたかというと、このゲームについてちょっとした裏話がありまして。

最初はこの安眠練炭さんとこの記事経由で存在に気づいて、へー面白いことやってるなあと。そんなときmixiに久しぶりにアクセスしてみたらとあるメッセージが。

「作っている、と言っていたノベルゲーム公開しました。」

めっちゃ知ってる人が作ってた!


……えーっと、このゲームのシナリオライターの小野堂さん、以前「ピアノ・ファイア」のいずみのさん*1に誘われたオフ会でご縁があった方だったんですよ。
そのオフ、ちょうどミスってダブり買いしちゃってた『ひぐらし』を布教用に持っていってまして、小野堂さんがミステリやホラーを書いてる方という話を聞いたのでプレイしてないなら是非! と押しつけたのです*2。その後もmixiですっかり狙い通りにはまってくれたひぐらし談義をしたり他のノベルゲームを薦めたり色々とメッセージをやりとりをしてるうちにかなり仲良く。
そのひぐらし談義、かなりヌルめのミステリ読者である僕が筋金入りのミステリマニアにどうひぐらしを紹介するかという苦心の様や書き手の視点からの容赦ないひぐらし分析とか、なかなか面白い長文の往復書簡みたいになったので日記のネタにしようかと思ったくらいだったりして。結局どうまとめるか思いつかなかったのでひぐらし大好き魔王さんにやりとりをそのまんま横流しするに留めたんですけど(笑)。
実は最初に存在に気づくきっかけになった安眠練炭さんとは「Something Orange」の海燕さん経由で一度お会いしたことがありまして、小野堂さんと最初に会ったオフ会に誘ってくれたいずみのさんとも海燕さん経由。そして、もともとサウンドノベルは作りたかったところにひぐらしを薦められてプレイして、個人でも頑張ればいいものが作れるんだ! と感動したことがトドメとなってこの作品は生まれたそうで……縁は異なもの味なものと申しますか。世の中どこがどう繋がってるのかわからないものですね。


そんな経緯があったので、さっそく先ほど件のゲームを落としてきました。元の小説版*3薦められたときはパズラーはなあ……と思って逃げちゃったけど、これは挑戦せねばなりますまい。
……まあ僕はミステリは嫌いじゃないけど「どんなトリックで驚かせくれるのかなー」とわくわくしながら受け身に楽しむというヌルヌルの読者ですので、自信は全然無いのですけど(笑)。とはいえ「本格ミステリマニア以外の普通の読者、プレイヤーにいかに読者への挑戦の面白さをつたえるか」もコンセプトの一つだそうなので、そういう意味では思いっきりターゲットに入ってます。
それほど長いゲームではなく問題編だけなら一時間程度で読めるそうですし、僕と同じようなぬるめの方も、そんなぬるいやつには負けん我こそは! という方も、ひとつ挑戦してみてはいかが?


ところで、このサークルの監修/効果音のスタッフとして名を連ねている「すえばしけん」さん、HJ文庫でデビューされたようですね。
なにやら「ひぐらし」にも関わっていた方だとか。ほんと、色んなところで色んな繋がりがあるものです。

4894257297スクランブル・ウィザード (HJ文庫 す 3-1-1)
かぼちゃ
ホビージャパン 2008-07-01

by G-Tools
B000I2FEK6ひぐらしのなく頃に祭(通常版)
アルケミスト 2007-02-22

by G-Tools

追記

一回読んだ。この時点で作品内で指摘されてないミスっていうと一カ所しか見当たらない。4つも見つけなきゃいけないのか……もっと決定的なのがあるんだろうしなあ。むう、難しそうだ。

*1:漫画をめくる冒険』絶賛発売中! あれ凄い刺激的な漫画評論本ですよ。

*2:しかも中途半端なところで切れるやつ。なかなか効果的な布教だったと自負しているw

*3:だというのも後で聞いた