今お金を「払えない」層の未来も考えたい

 一番情けないのは、自分で「こんなものに金を払う価値なんてない」と言うようなものを「タダで」観て喜んでいる奴等だ。それって、「俺は時間の使い方もわからないバカだ」って宣言しているようなものじゃないのか?

ついこないだtwitterid:y_arimさんが「こういう理屈を絶滅させたい」みたいなことをつぶやいてるのを見て、いやそんな主張してる人なんてほんとに多いの? というふうな突っ込みをしたことあったんだけど、どうやらほんとにけっこう多いみたいなんだよね。そんなばかな、と思ってたんだけど。
そりゃ「タダで」見て喜ぶのなんて当たり前だけど、「価値」が無いって言っちゃうのは矛盾してるよな。価値を認めてるから時間をつぎ込んで見てるんでしょうに。その理屈はなんか、歪んでる。


ただ、現実的に考えると小中学生やお金持ってない高校生大学生がアニメDVDとか買いまくれるわけがないってのも事実なんだよね。

 そして、僕自身が今は「好きなことにある程度はお金を遣わなければならないくらいの大人」になっていることを自覚している

その通り。「価値があると思うなら金を使え」って理屈は、「好きなことにお金を使える大人」にしか通用しないんだよな。金持ってる大人に対してならいいと思うんだけど、お金もってない子供に対しても「金払えないなら見るな」とホントに言っちゃっていいのかってのが僕には疑問なのです。それはそれで、業界先細りしません?
お金ないけど大好きだしもっと読みたいもっと見たいって思ってる人に対して「じゃあ見るな」とは言いたくないんですよね。「価値があると思うなら払えるようになってから払え」と言いたい。だって持ってない人から取ろうとしたってしょうがないじゃないですか。
きっちり業界にお金が流れることと、将来の消費者予備軍にもしっかりコンテンツが行き渡ることは対立する概念なんでしょうか。最終的に「自分の好きなものに対価を払いたい」と思う層を増やさないことには、結局ジリ貧になると思うのだけど。洗脳・搾取・虎の巻


だから、最終的にそういう層を育てていくための方策として、こういう考えは有効だと思う。

※この記事はお金を絡ませることのメリット/デメリット共によく考えられてて非常に興味深いので、ちょっと長いけど是非全文読んで欲しい。


ところで、冒頭の引用記事でリンクされてる痛いニュースのさらにリンク元の記事もおもしろいよ。できたらこっちを先に読もう。