夢の12人同時ステージ


「こんなの誰でも出来る。静止画を10000枚くらい切り抜いたら誰でも出来る。」
(※動画冒頭コメント)

ええとですね、アイドルマスターってゲームは一度にステージに立てるのは3人までなんですよね。
しかし……

まあご覧の通り、3人以上で踊ってます。
これは裏技とかそういうのではなくアイマスMADで頻繁に使われる「抜き」という技術でして、手動で静止画を切り抜いて合成してるわけです。なので、この動画が「すげええええええええ」というコメントで埋まっている理由は別に技術が珍しいからではありません。


まあ、ちょっと想像してみてください。切り抜いて合成したものを動かすというのはどういうことか。当然ワンフレームごとに全部切り抜くことになるわけです。要するにアニメと一緒。アイマスのダンスはごまかしようがないので、実際はそれよりずっと枚数は多くなるはず。
さらに、その人数を増やすとどうなるか? 一人増やせば切り抜く枚数は倍、二人増やせば3倍……と倍々に増えていきますよね? ……時間かければ出来るとわかってても、普通やりませんそんな死ぬほどめんどくさいこと。
だというのに、この動画は最初っから最後まで人数増やして踊らせ続けてしまっている。途中でごまかすためにアップ多用するなり静止画挟むなりすりゃいいのに……それすらほとんどやらず。


ニコニコには他にも手書きアニメーションなど、素人が時間を湯水のように使った「才能の無駄遣い」系の作品はたくさんあって、そういうのはめちゃくちゃ評価されるんですよね。でもこれ、こんだけアホみたいな手間かけてるのに、一見そんなに凄く見えないんですよ!
構成を工夫して、静止画と合成したものを挟んだり、仮に動かすにしても印象に残る場面に効果的に挿入したりすれば、動画としてのインパクトはこれと同等かそれ以上のものが作れてしまうんです。ず〜っと抜き続けて動かして人数増やしたって、アイマス知ってる人以外には普通の動画にしか見えない!
この、圧倒的な無駄さ! ああ……なんてバカなんだろう。愛さずにはいられねえ。