「らくえん」と「SWAN SONG」
脳内エロゲランキング1位。 - Something Orange
完成度では『SWAN SONG』とは比較にならないし、娯楽性なら『Fate』に軍配が上がるだろうけれど、純粋にラブで言うならこの作品がベスト。とにかく好きすぎる
うん、僕にとっても「らくえん」「SWAN SONG」は別格に位置する作品で、だからこそことあるごとに人に薦めるんだけど*1どっちも知名度低いですね。「らくえん」はまあしょうがないかな〜という気がするけど、「SWAN SONG」のほうはなんだか納得いかない。
「SWAN SONG」の減点できる箇所って、暗すぎるとか精神的に痛いとか、言ってしまえば「好み」の部分くらいしか見あたらないですからね。もっと評価されてもいいだろうと。対して「らくえん」は減点法で見ると下手すりゃ平均を割ってしまうので、面白さがわかる人でないと、たんなる駄作と評価される可能性すらある。こっちは「好み」が合わないとどうしようもないんです。
それなのに脳内では「らくえん」が一位になるという不思議。脳内順位は減点法で点数付けたりしないし、「好み」での加点が優先されるので、「らくえん」はあまりに好きすぎて100点超えちゃうんですよ(笑)。*2
その理屈で脳内順位を付けると、同じライターの前作「CARNIVAL」も「SWAN SONG」を上回ってしまうかもしれません。やっぱりデビュー作ということもあってか完成度は劣るんですけどね。例えば、この手のエロゲではどうしても邪魔になるエロシーンですら「SWAN SONG」はほぼ完璧にストーリーに組み込んでたけど、「CARNIVAL」はあきらかにエロ担当のキャラ*3とかがいるもんね。
「SWAN SONG」レベルでとことん掘り下げられているキャラは主人公のマナブとヒロイン*4のリサくらいかな。小説版も合わせて考えた上で。小説版読んだら、「まあさすがにここまでゲームでやっちゃまずいよなあ」と思えるんですが、「SWAN SONG」は全部ゲーム内でやっちゃってますから。
でも、そんなのどうでもいいくらい大好きなんですよ。あのどうしようもないカップルには絶対幸せになってほしいと思う。まあ、ならないんだけどさ。二人とも、心の底から「幸せ」なんてもんの存在信じちゃいないし。
このどうしようもなさ、瀬戸口廉也シナリオの特徴ですね。世界は「どうしようもない」もので溢れているというのがまず前提にあって、この人のシナリオはそれに絶望的な戦いを挑む人々を描く人間賛歌なんです。目を背けたくなるような醜さも描いているけど、その視線はあくまで優しい。「瀬戸口は世界中の不幸を一身に背負ったような作風だ」と誰かが言ってましたけど、この人のシナリオ読んでると、それでもけっしてあきらめずに一生かけて戦っていこうって気持ちが伝わってきます。
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