化物語

化物語(上) (講談社BOX)

化物語(上) (講談社BOX)

化物語(下) (講談社BOX)

化物語(下) (講談社BOX)

 上巻だけ読んで下巻を積んでたんですが、ようやく下巻も読みました。

 
 別につまんなかったからほっといたってわけじゃないですよ。ストーリーにのめり込むとか、そういうタイプの話ではないので、時間おいてから読んでも問題なく面白かった。たぶんまた読み返すんじゃないかな。


 帯に書いてある「100%趣味で書かれた小説です。」という文句が全てを表している小説でしたね。戯言シリーズいーちゃんと赤い人の漫才がパワーアップして全編にわたって続く感じだと思えばいいかも。どんなに緊迫した場面でも会話がノリノリになったらそっちを優先してしまうので、ストーリー進行が止まってしまったり緊張感が薄れたり、色々やりすぎ感が漂ってます。でもいいんです、面白いから。ほんとにノンストップのボケツッコミの嵐で最後までいってしまうんですが、たまにはこういうのがあってもいいと思う。西尾維新は普通にストーリー進行してもわりと上手くまとめるけど、やっぱこっちの方面が一番面白いんじゃないかな。

 
 この本読んでいて、昔プレイしたエロゲを思い出しました。「秋桜の空に」……だと分からないひと多いかな。じゃあ「それは舞い散る桜のように」あたりでもいいや。どちらもノンストップコメディが持ち味の作品なんだけど、最後の最後に変にシリアスに持ち込もうとして失敗してるんだよね。どちらも会話の面白さだけなら「化物語」に匹敵するんだけど。違うのは最後まで貫き通したか否か。やっぱり規模が大きいぶん、コメディ一本で最後まで貫き通すのは難しいのかなあ。ああ、こんなエロゲがやりたい。

秋桜の空に

秋桜の空に

それは舞い散る桜のように DVD-ROM版

それは舞い散る桜のように DVD-ROM版